問題社員は解雇できる?

  • 遅刻・欠勤が多く、勤務態度が悪い
  • 仕事の能力が低く、進歩しない
  • 他の従業員とトラブルが多く、協調性がない
  • 仕事について注意すると、「パワハラだ」と言って反発する

このような悩みを抱えている社長さんはいらっしゃいませんか?

こんなとき、その場の感情で「辞めてしまえ。」と発言すると、話はより複雑になります。

まずチェックすべきは、このような従業員に対する「服務規律」、「懲戒処分」等会社が対応できる規則を作成しているかです。

作成してあれば、それに沿って処分することができます。

いきなり解雇処分は、争いになったときよほどのことがない限り認められることは難しいと考えたほうがいいようです。

問題の兆候が見え始めたら早い段階のうちに口頭、書面で注意して反省を促し、それでも改善されない場合は、規則に沿って処分することです。

一番大切なことは、相手のペースに合わせて感情的にならないことです。

7月1日より「改正育児・介護休業法」が全面施行!

就業規則の見直しはお済みですか?

厚生労働省は、”男女ともに仕事と家庭と両立できる働き方”の実現を目指して、2009年に「育児・介護休業法」を改正しました。

これまでは、従業員100人以下の中小企業は一部適用が猶予されていましたが、7月1日からはすべての企業が対象となりました。

今後、中小企業も適用となる制度は次の3つです。

  1. 短時間勤務制度 歳までの子を養育する従業員に対しては、1日の所定労働時間を原則6時間に短縮する制度を設けなければなりません。
  2. 所定外労働の制限 3歳に満たない子を養育する従業員が申し出た場合には、所定労働時間を超えて労働させてはいけません。
  3. 介護休暇 家族の介護や世話を行う従業員が申し出た場合には、1日単位での休暇取得を許可しなければなりません。日数は、介護する家族一人に対して年に5日、二人以上ならば10日となります。

対象となる中小企業は、就業規則にこれらの制度を定めて、従業員に周知しなければなりませんのでご注意ください。

介護プロネットワークのご案内

先日、弊事務所が主催した介護事業者様向けセミナーに参加くださった方から

「介護事業者は、経営、利用者、職員等いろいろ悩みを抱えながら事業運営をしている。同業者間で情報交換できるネットワークを作れないか。」

というご相談がありました。どういうかたちの集まりにするかは、

「参加される皆さんの意見に沿ったものにしましょう。」

ということになりました。せっかくの会ですから、参加するメリットや刺激のあるものでなければ継続はしないと考えます。

まず、一回目の開催が決定しました。ご興味がありましたらこちらをプリントアウトして必要事項を記入しファックスください。お知り合いの同業者をお誘いくださっても結構です。

パワハラ判決!

前回、労働問題の相談件数で解雇の相談が減少し、いじめ・嫌がらせが増加していることを掲載しました。

今回、具体的な裁判例がありましたのでご紹介します。

パワハラ認定で慰謝料/岡山のトマト銀行

トマト銀行(岡山市)の50代の元行員がパワハラにより退職を余儀なくされたとして、同行と上司に計約4,900万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、岡山地裁は4月19日、精神的苦痛を認め慰謝料など110万円の支払いを命じた。井上直樹裁判官は判決理由で「上司の叱責は、脊髄の病気などの療養から復帰直後の原告にとって精神的に厳しく、パワハラに該当する。」と認定。しかし退職との因果関係は認めず、働き続けていれば得られる利益の請求分は認めなかった。判決によると、2007年3月ごろ、当時の上司が、ミスをした原告を「辞めてしまえ。」などと強い言動で責めるなどした。原告は09年に辞表を提出し、退職した。トマト銀行は「判決を見ていないのでコメントできない。」としている。(2012/4/19 共同通信)

労働相談件数 高止まり!

厚生労働省から平成23年度の労働問題に関する相談件数が発表になりました。

総相談件数は、110万9454件と平成20年度から4年連続100万件を超えて高止まりしています。

そのうち、民事上の個別相談件数は、25万6343件で増加傾向にあります。

さらに、民事上の個別相談件数の上位三つは、

  • 解雇
  • いじめ・嫌がらせ
  • 労働条件引下げ

で、解雇は減少していますが、いじめ・嫌がらせは増加傾向にあります。

特に、北海道労働局の場合、

  • 解 雇        16.7%
  • いじめ・嫌がらせ 17.0%
  • 労働条件引下げ    10.1%

と、いじめ・嫌がらせのほうが解雇の比率より高くなっています。

私見ですが、会社は解雇は難しいということが浸透してきたため、いじめ・嫌がらせ(セクハラ・パワハラ)の行為を無意識のうちに行い、自己都合退職させようとしているのではないかと考えます。

会社は、ルールに沿った対応をしなければ、結局高い代償を払わなければならなくなります。

自動車メーカーによる雇止めは有効!

リーマンショック時、自動車メーカーが行った雇止めや派遣切りは無効であるとして、工場で働いていた元期間従業員(4人)と元派遣社員(3人)が雇用継続の確認を求めていましたが、4月16日東京地裁はこれらの請求を棄却しました。

ただし、元期間従業員がカットされた未払い賃金(1人58万~63万円)の支払いは命じました。

裁判長は、「不況に伴う雇止め・派遣切りは合理性があり、手続きにも問題はなかった。」と判断しました。

セミナー無事終了!

6月1日に開催しました「デイサービス必勝戦略セミナー」は無事終了しました。

多くの方に参加していただき、概ね好評でした。「また、開催してほしい。」というご意見まで頂きました。本年中に、再度企画する予定でいます。また、この欄にてもご紹介します。

「デイサービス必勝戦略」セミナー開催

介護サービス事業者様『特にデイサービス事業者様』向けのセミナーを企画しました。

自らデイサービスを経営する傍ら全国を飛び回り活躍中の【介護特化コンサルタント】を講師に招き【勝ち組デイサービスになる秘訣】について具体的に解説して頂きます。

  • 日時  :平成24年6月1日(金) 13:30~16:30(受付13:00~)
  • 場所  :北海道建設会館 9階 中会議室   札幌市中央区北4条西3丁目
  • 受講料 :3,000円(税込)/人 (振込限定)
  • 定員  :40名(定員になり次第締切)

◆ 第Ⅰ部 講師:原田 匡(はらだ ただし)

「2012年以降のデイサービス必勝戦略」

◆ 第Ⅱ部 行為:吉田 泰彦(よしだ やすひこ)

「労務トラブルの解決方法と予防対策のポイント」

受講ご希望の方は、こちらをプリントアウトしてお申込みください。

受講申し込みは、5月25日で終了しました。申し込みを頂いた皆様には入金確認後、受講票をお送りいたしました。当日は、気をつけてお越しください。

 

「宿泊付きデイサービス」の質問

ある事業者の方から介護保険法改正に関連する質問を二つ頂きました。

  1. 「デイサービスを宿泊付きにすると旅館・ホテル業の許可が必要になるのか。」
  2. 「その際の朝・夕の食事を提供する場合は、飲食店業の許可が必要か。」

札幌市介護保険課では、明確な見解は示されませんでした。保健所環境衛生課を紹介され、そこで確認したところ

  1. 旅館・ホテル業の許可は必要ない。
  2. 施設内で調理して提供する場合は、集団給食の届出を保健所にする。他業者に委託する場合は、施設の届出は必要ない。

という回答でした。

法改正によって所要時間の見直しが行われ、新たな事業展開を検討されている事業者もいらっしゃいます。

介護事業者様向け奨励金

平成24年4月に介護保険法が大きく改正されました。その改正点の一つに介護職員の処遇改善があります。

厚生労働省では、介護職員の増員と定着を課題としており、

今回は、従来の「介護労働者設備等導入奨励金」の内容をさらに充実させ、

「介護労働環境向上奨励金」

を発表しました。関心がありましたら以下をクリックしてください。

http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/dl/e03-1a5_6.pdf