こんなときどう対応する?社員の言動

みなさん、こんにちは。

新年度がスタートして2か月が経過しました。新入社員の方々も少しずつ職場に慣れてきたころでしょうか。

突然ですが、そんな新入社員から次のようなことを言われたら、会社はどのように対応しますか?

「実は、うつ病の既往歴があるのですが、採用面接では言えませんでした。」

そもそも、会社は採用面接時にどこまで質問していいのでしょうか。

職業安定法第5条の4には、「求職者等の個人情報の取り扱い」が規定され、厚生労働省が定めた指針では、「労働者の募集等にあたり、次の個人情報について収集してはならない。」となっています。

  1. 人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地その他社会的差別の原因となるおそれのある事項(犯罪歴を含む)
  2. 思想及び信条
  3. 労働組合への加入状況

しかしこれらは、あくまでも募集に関するもので採用段階では適用されません。

採用については自由ですから、応募者に対して広範にわたって質問することが出来ます。特に前職の退職理由、職歴、健康状態などは必ず確認した方がいいと考えます。

ただし、HIV感染症、B型肝炎、C型肝炎等職場で感染する可能性の低い感染症や色覚異常の遺伝情報については、職務遂行能力とは何ら関係がないことなので確認すべきではないと考えます。(逆に、不法行為として損害賠償請求される可能性があります。)

では、テーマである既往症を申告しなかった応募者(労働者)を懲戒解雇することはできるのでしょうか?

まず、会社が採用面接時に応募者に対して既往歴について質問しなかったのであれば、応募者はそもそも真実申告義務がないので、懲戒解雇はできません。

他方、会社が応募者に対して既往歴を質問したにもかかわらず、応募者が「ありません。」と虚偽の申告をした場合は、真実申告義務違反となります。

ただし、今現在その応募者が健康な状態で働いているのであれば、真実申告義務違反という理由をもって懲戒解雇処分にすることはできず注意処分程度と考えます。

(おことわり)今回のテーマは『石嵜・山中綜合法律事務所』の江畠健彦弁護士のセミナーに参加した時の内容を簡単にまとめたものです。

 

 

人事評価制度セミナー開催のご案内!

みなさん、こんにちは。

今回は、人事評価制度セミナー開催のご案内です。

「入社してから2年、『これからいよいよ戦力として働いてもらえる。』と期待していたら突然辞めてしまった。」

「高い報酬を出して評価制度を構築したが、結局うまく運用できなかった。」

そんな経験をお持ちの経営者様はいらっしゃいませんか?

今回は、人事評価制度構築に特化した

”株式会社あしたのチーム”   http://www.ashita-team.com/

取締役 渡邉 健太 様を講師としてお招きして、

『従業員はなぜ辞めていくのか?』 『評価制度を導入してもなぜうまく運用できないのか?』

これらの疑問を分かりやすく解説して頂きます。

今回ご案内する評価制度の特徴は、

  1. 査定のためだけの評価ではなく、人材育成のための評価
  2. 会社が決めた抽象的な目標ではなく、従業員が自分で決めた行動目標
  3. 相対評価ではなく、絶対評価
  4. 結果の評価ではなく、行動評価
  5. 評価と報酬を連動させる
  6. 従業員を大切にする評価制度

等があげられます。

開催要項は、次の通りです。

  • 開催日:平成28年4月21日(木)
  • 時 間:午後1時30分~午後3時30分(受付午後1時00分~)
  • 場 所:札幌コンファレンスホール 札幌市中央区南2条西2丁目
  • 会 費:4,000円(税込)当日会場でお支払いいただきます。
  • 定 員:30名

詳細は、以下のチラシをご覧ください。

H28.4.21 ちらし

お申込みいただきましたら、折り返し受講票をお送りします。

ご参加をお待ちしております。

 

 

 

改正高年齢者雇用安定法

改正高年齢者雇用安定法が今年8月29日に成立し、来年4月1日から施行されます。

大きな改正点は、「継続雇用制度の対象者を限定できる」から、原則として「希望者全員を継続雇用制度の対象者にしなければならない。」義務になりました。

ただし、「例外」も検討されており

  • 「心身の故障のため業務に耐えられないと認められること」、「勤務態度が著しく不良で引き続き従業員としての職責を果たし得ないこと」等、就業規則に定める解雇事由または退職事由に該当する場合
  • 就業規則に定める解雇事由または退職事由と同一の事由を、継続雇用しないことができる事由として別に規程を作成する
  • 継続雇用しないことについて、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であると認められる

上記内容は、11月以降具体的に厚生労働省から発表になる予定です。

いずれにしても、会社として来年4月以降に定年を迎える個々の従業員について、継続雇用(再雇用)の対象とするのか、しないのか、継続雇用(再雇用)する場合の処遇(賃金等)をどのようにするか等あらかじめ検討しておく必要があります。