”家族手当”は必要ですか?

就業規則の見直しをしていますと、賃金規定(規程)の手当のなかに『家族手当』が書いてある規則があります。

『家族手当』といいますと例えば、

配偶者      10,000円

扶養親族(第一子)5,000円

    (第二子)3,000円

などとなっています。

これらの手当は、私が新卒で入社したころ(約40年ほど前)は、当たり前のように書かれていました。

しかし、手当一つをとっても時代や環境によって考え方が変わってきます。

例えば、

営業部に同期入社の従業員が2名います。2人とも入社10年の32歳ですが、一人はすでに結婚し、幼稚園と3歳の二人の子供がいます。もう一人は独身です。

二人とも能力や人事評価はほぼ同じだとした場合、賃金は「同額であるべき」と考えますか?それとも「差があるべき」と考えますか?

考え方としては、

【その1】

家族がいてもいなくても、仕事や能力、人事評価の内容が同じであれば、賃金も同じであるべきだ!

【その2】

家族がいるのであればやはり生活費が余分にかかる。子供の教育費は家計の負担も大きく、安心して子育てができるように多少は支給したい!

当然のことですが、どちらの意見が正しくて、どちらの意見が間違っているということではありません。社長(会社)がどう考えるかです。

近年の傾向としては、『家族手当』は削除される方向にあります。

また、『家族手当』を規定する場合も、「配偶者」は削除し、その原資を「子供」の給付へ充てるという考え方です。

同じことは『住宅手当』にも言えると思います。

就業規則見直しの際は、ちょっと考えてみてください。

改正パートタイム労働法が施行しました!

平成27年4月1日 パートタイム労働法が改正施行されました。

この記事は以前にも記載しましたが、ちょうど施行時期なので再度確認します。

今回の改正ポイントは、

    1. パートタイマーの公正な待遇の確保
    2. パートタイマーに対する納得性を高める措置を拡充
    3. パートタイム労働法違反事業者に対する厚生労働大臣の勧告・公表

今回、『パートタイマーの公正な待遇の確保』を目的に、第8条(短時間労働者の待遇の原則)が新設されました。

 

『公正な待遇の確保』とは具体的には、パートタイマーの処遇が正社員と相違する場合は、

    • 職務の内容(業務内容や責任の程度)
    • 配置の変更等人材活用の仕組み
    • その他の事情等

を考慮して不合理なものであってはならない、ということです。

「その他の事業」とは、 ”従来からの労使慣行” などが考えられます。

 

また、改正前の第8条で規定された正社員との差別的取扱いの禁止では

    1. 職務の内容が正社員と同じ
    2. 人材活用の仕組みが正社員と同じ
    3. 無期労働契約を締結している

という三つの要件をすべて満たしたパートタイマーが差別的取扱い禁止の対象でしたが、今回の改正により第9条(上記8条が移行)で、「3」が削除となり、「1」と「2」の要件だけで差別的取扱いが禁止されるパートタイマーに該当する可能性が高くなります。

 

二つ目の改正ポイントは、パートタイマーを雇用したときには、

    1. 賃金制度はどのようになっているのか(賃金の決定方法)
    2. どのような教育訓練があるのか
    3. どの福利厚生施設が利用できるのか
    4. 正社員転換制度はあるのか

などを個別にあるいはまとめて説明会などで説明する必要があります。(第14条1項)

また雇入れ後、パートタイマーから

  • 賃金はどの要素をどう勘案して決定しているのか
  • どの教育訓練・福利厚生施設が使え、使えないものは何故使えないのか

などの説明を求められた場合は説明しなければなりません。(第14条2項)

合わせてこれらの説明を求められたことを理由に不利益な取扱いをすることも禁止です。

さらに、雇入れ時の書面(労働条件通知書等)には、『相談窓口』(相談担当部署・相談担当役職・相談者氏名)を記載することが義務づけられました。

 

三つ目の改正ポイントは、これらの法律に違反した事業者に対して、厚生労働大臣は勧告し、さらに従わなかった事業主に対しては公表することができます。

また、パートタイム労働法に基づく報告をしなかったり、虚偽の報告をした場合は、20万円以下の過料に処せられます。

 

マイナンバー制度活用で厚生年金保険料未納対策!

マイナンバー制度が2016年1月からスタートすることはこれまでも書き込みをしてきましたが、先日の日経新聞朝刊(4月5日)に企業の厚生年金保険料の未納対策に活用することが記載されていました。

以下は、記事の一部抜粋したものです。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

マイナンバー制度は税や社会保険料の徴収を効率化し、利便性を高めるのが目的だが、年金分野の詳細な活用方法は決まっていなかった。

(中略) 今春にも公表する方針だ。

特に効果が期待されるのが未納対策だ。企業が従業員分を集めて納める厚生年金の保険料は、全国の約250万の事業所のうち約80万事業所で未納である。

給与から天引きした保険料を国に納めていないなどだ。該当する従業員は保険料が未納となり、将来受け取る年金が減額されてしまうが、今はこうした「消された年金」への有効な対策を打てていない。

(中略)

これまで年金機構は雇用への配慮から強く督促できない面もあったが、負担能力があるのに保険料が未納になっている企業が分かれば強く督促できる。

財産を差し押さえるなど悪質な企業から保険料を強制徴収する対応もしやすくなる。

(後略)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

この他にも、厚生労働省は医療費の削減に活用できないか検討を始めているという別の記事も見ました。

今後、いろいろな分野での活用が検討されると考えられます。

ちなみに社会保険(健康保険・厚生年金保険)は、1年遅れで2017年1月からのスタートになります。