労働時間の管理!

最近、退職した従業員から未払い残業代を請求されるトラブルが増えています。残業があったことを証明するのは労働者側の責任です。会社側は普段から従業員の労働時間を把握していれば、それに対してきちんと反証できますし、反証材料が不十分だと支払いが必要になる可能性があります。皆さんの会社では、労働時間はどのように管理されているでしょうか。

まず、就業規則等で始業・終業時刻がきちんと規定されていることが前提です。次に時間の管理方法は 1)社長自らチェックしている 2)タイムカードを活用している 3)自己申告をさせている 等あると思いますがいずれにしても厚生労働省ではこの管理を「使用者の責務」として指導しています。

タイムカードを活用している場合、労働基準監督署では一般的に打刻された始業時刻と終業時刻の間を、休憩時間を除き会社の指揮命令下にある労働時間とみています。

しかし、たとえば「交通の便の都合で始業開始の30分前に出社した」とか「業務終了後30分雑談をして退社した」等は日常あり得ることです。ではこのそれぞれ30分は労働時間となるでしょうか。普通に考えるならば労働時間ではありません。会社としてたとえば半年後、労働基準監督署から指摘されたときに「会社の指揮命令下にない」ことを証明しなければなりません。

そのためには、タイムカードとは別に始業・終業時刻を管理する会社独自の方法を決めて、それを従業員にもきちんと説明し、理解を得てから運用することです。それが後日発生するかもしれない労働時間のトラブルを最小限に抑える対策のひとつとなり、あわせて無駄なコストを抑えることにもなります。