労働基準監督官の臨検!

労働基準監督署の調査を他人事として実感のない会社(社長)が多いように思います。しかし私の身近な情報でも今年に入って2社が調査を受けたようです。

臨検対象の基準は定かではありませんが、年度方針の中で一定の基準はあるようです。

当然のことながら事前通告なしの突然訪問です。そして必要な書類(主に以下)の提出を求められます。

  1. 就業規則
  2. 労働条件通知書
  3. タイムカード
  4. 労働者名簿
  5. 賃金台帳
  6. 36協定
  7. その他

そのうち一社は日頃から労務管理に注意を払っており、就業規則の見直しをした直後でしたが、労働時間の管理が不十分という指導を受け、現在見直しをしているそうです。もう一社は、

  1. 労働条件通知書がない(採用時、口頭で伝える)
  2. 就業規則はあるが、社長以外知らない(周知していない)
  3. 就業規則を届け出ていない
  4. 労働時間は1週間40時間を超えている
  5. 時間外労働の割増賃金は支払っていない
  6. 36協定はない

この会社は過去に何回か指導を受けたことがありましたが、そのままにしていたようです。

結局今回以下の点で是正勧告を受けました。

  1. 労働契約時に労働条件を書面で明示していない
  2. 36協定を締結して届け出ていない
  3. 時間外労働をさせている
  4. 割増賃金を支払っていない
  5. 就業規則を見直し、届け出ていない
  6. その他

特に割増賃金の支払いを過去2年間に遡って計算すると、数千万円になるということで、支払い能力を超えるため現在対策を検討しているそうです。

ご自分の会社は、いま調査されても大丈夫でしょうか。予防対策を改めてお考えください。