リーダーに必須の3つの力!

みなさん、こんにちは。

今回は、最近読んだ『致知』9月号の中から、運行開始後4年が経過した今でも抽選平均倍率が16倍という観光列車(D&S(デザイン&ストーリー)列車)『ななつ星』を発案しましたJR九州の唐池恒二会長のインタビュー記事を抜粋してご紹介したいと思います。

 

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(終盤まで省略)

リーダーに必須の3つの力

―― 唐池会長の考えるリーダーの条件とは何ですか?

唐池 いまの「ななつ星」の話に繋がるんだけれども、1つは「夢見る力」、2つ目は先ほど申し上げた「気を満ち溢れさせる力」、3つ目は「伝える力」。この3つがトップとして、リーダーとして必須の力だと私は考えています。

夢っていうのは展望や理想をいう言葉にも置き換えられますが、そういう目指すべき姿を明確にしないと組織は発展していきません。

私がいつも言うのはソフトバンクグループ会長兼社長・孫正義さんの話です。孫さんがソフトバンクの前身となる会社を創業したのが、ここ福岡なんですね。1981年の事です。

創業したその日に、若いアルバイト社員2人を前にして、みかん箱の上に乗って、「5年後に100億円、10年後に500億円、30年後に1兆円にする」と言ったんです。その2人は程なくして辞めたそうですが、孫さんの会社はどうなったかというと、30年後に1兆円どころか3兆円の売り上げになった。

もちろん孫さんの実行力や経営感覚、それは目を見張るものがあります。でも、まず夢を見なければ、「ここに行きたい」と思わなければ、到達するわけがないですよね。

―― まず思うところからすべては始まると。

唐池 そして、その夢や自分の考えをいかに社員に伝えるか。これがとても重要です。最近よく言うのは、「伝えても伝わらなければ伝えたとは言えない」。一方的に書きました。喋りました。これじゃあ伝えたことにはならないですね。

まずこちらから伝えたいメッセージに関して、相手に興味を持ってもらう。次にそのメッセージの内容を理解してもらう。それだけではダメで、相手に感動を与えなければいけないんですよ。

感動とは要するに、行動に移すこと。相手がこちらのメッセージに感動し、行動に移さなければ本当に伝えたとはいえません。

―― 伝えたつもりにすぎない。

唐池 企業コマーシャルでもそうですよね。まず「どんな商品だろう」と興味を持ってもらい、「こういう商品なのか」と理解してもらった上で、「この商品すごいな」と感動してもらえれば購入につながる。ここまで行けば100点満点です。

トップの大切な資質というのは、「1.夢見る力 2.気を満ち溢れさせる力 3.伝える力」だと言いましたけれども、これは言い換えれば人をその気にさせる3つの力であり、「ななつ星」はこの3つの力がすべて凝縮されて生まれたものだと思っています。

世界一という夢に、つくり手の気が満ち溢れて、その思いがお客様に感動という形で伝わったと。

―― 夢に向かって気を満ち溢れさせるところから、閃きも生まれるのでしょうね。

唐池 そうですね。閃きというのは何もないところからは生まれません。そのことについて毎日ずっと考え抜いているうちに、頭の中に鉱脈のようなものができ、それが何かの拍子にポッと外に出てくるんです。

先ほど申し上げたように、私はこれまで数々のD&S列車を手掛けてきましたが、いいネーミングもパッと思いつくわけじゃないんですね。何度も現地を訪れ、現地の人の話に耳を傾け、現地の歴史や文化を調べ、その地域のことを徹底的に勉強し、とことん考え抜き、そしてまた勉強し・・。

そうやって大変な時間と労力を懸けて初めて、ネーミングの神様が降りてくるんです。これは体験を通じて得た実感です。

これからも経営者として、いまお客様が何を求めているのかを一所懸命勉強し、悩み、考え抜き、次々に閃いていけるよう努めていきたいと思います。

 

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以前にもこの欄に、”リーダーの条件” を掲載したことがありますが、一つの実績をつくり上げられた方のお話はいずれも納得感があります。

何かの参考になれば幸いです。